強さの理由
1主→ティル、2主→リオウ、4主→カイ
ティルとカイは歩きながら会話をしていた。
「あの手のひらで踊る感覚がいいんだよね。」
「ちょっと……まぁ、分かるけどね。」
「でも、テッドは突拍子もないことするから、ソレが面白いんだよね。」
「確かに。」
ティルは無邪気に、カイはクールに黒い会話を進めていく。
キリルはその会話を聞き、ジトリと汗を流す。
横にいたリオウはニッコリ笑い、
「今度僕も混ぜてくださいねー。」
という。
「なんで、お前らこんなに強いんだよ。」
キリルはぼやく。
「昔、散々いぢめらたからなぁー。」
とはリオウ。
散々キャロの町の子達にいじめられ、だからこそ強くなったのだ。
「もちろん、元から。」
ティルはにっこり笑う。
「僕は地。」
「嘘だろ?」
150年前カイのことを知っているキリルは叫ぶ。
「150年前からだよ。キリル君が気づかなかっただけで。」
「そうだと思った。」
どうして、こんな奴らとつるんでいるんだろう、とキリルは思ったが、類友ということには気が付いていなかった。
「おい、お前ら何してんだ?」
そこへちょうどテッドがやってきた。
「テッドの話をしてたんだv」
ティルのその言葉にテッドは引きつる。キリルは助かったと思った。
「そ、そうか。」
「テッドはかわいいねー、って話。」
テッドは逃げ出そうとしたが、手はがしっと握られている。
テッドはキリルを見た。
キリルは目を逸らす。こういうときは係わり合いにならないのが一番なのだ。
「愛情いっぱいですね。」
「ゆがんだ愛情だけどね。」
カイとリオウのその言葉にテッドはがっくしと肩の力を抜いた。
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