謝罪



コロナたちは少人数で仲間集めに奔走していた。

野宿する場所が決まり、皆がほっとした時、ミアキスは旅の途中、後ろを向いた。

「どうかしたの?」
ビッキーは尋ねる。
「なんでもないですよ〜。」
ミアキスは首を振った。

「よく同じ方向を見ている気がするんだけどなぁ。」
「そうなことないですよ〜。」
ビッキーのその言葉をミアキスは否定する。

コロナはその様子をじっと見ていた。

◇◆◇

その日の晩、コロナは火の番をしていた。
他の皆は眠っている。

そっと、コロナはミアキスのほうをうかがった。
彼女もまた、ぐっすり眠っていた。

ミアキスが向いている方には心当たりがあった。
ソルファレナである。

本拠地にいるときもずっとそうだった。
ストームフィストを無視してソルファレナにいけるかもしれないということができなくなった。
彼女にとってそれはとても辛かったであろう。

「ごめん。」
起きている時に言ってもごまかされるだけだ。
だから夜寝ている時に言う。
それがなさけなかった。

◇◆◇

ミアキスはその言葉を黙って聞いていた。
王子に謝らせていることが辛かった。自分のふがいなさに腹が立った。
でも、起きることはできなかった。

◇◆◇

あと少しでソルファレナである。
その時は笑顔を見ることができるだろう。







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